こんにちは、最近やっとプロジェクトマネージャとして会社で認知されてきたしましまです。
突然ですが、対立と聞くと何を想像しますか?
子供の喧嘩や夫婦喧嘩、国家間での緊迫したやり取りなど、様々ありますよね。
そう、世の中は対立であふれています。
対立はとても疲れるものです。
しましまのように、平和主義者だと体力ばかりでなく精神もすり減ってしまいます。
そんな対立をうまく乗り切るためにはどうすればよいのでしょうか?
実はプロジェクトマネジメントにおいて、対立の解消(コンフリクトマネジメント)は大変重要なトピックです。
プロジェクトがうまくいくかどうかは、プロジェクトマネージャがいかに対立を解消するかにかかっています。
それではどのようにして解消すればよいか見ていきたいと思います。
必要なのはコミュニケーション力?
対立を解消するために行うのは、コミュニケーションです。
最近の新卒採用の時に重要視されるのは、コミュニケーション力ですよね。
でも対立の解消におけるコミュニケーション力を、下記のように考えている人がいれば間違いです。
- 話が途切れないように会話を続ける力
- 笑いのツボを押さえて、うまい切り返しをする力
- 饒舌にある分野の知識を説明できる力
上記のような力を発揮しても、対立の解消にはつながりません。
時には話をまとめきれないどころか、火に油を注ぐだけの結果になってしまいます。
対立の解消で必要なコミュニケーション力は、シンプルに下記のことです。
- 相手の考えていることを理解しようとすること
実はこのような記事を書きながら、私自身コミュニケーション力が高い人間ではないと思っています。
でも『この人は何を考えているのかな?』と、考えを巡らせることは大好きです。
想像してください。
相手の考えていることを理解しようとすると、どのような行動をとりますか?
きっと「なぜそう考えたんですか?」とか、「例えばこういうことでしょうか?」などと考え方を探る質問をするはずです。
それを受けた相手は、「この人は私の考えを理解しようとしてくれている」と思ってくれることでしょう。
まずは、相手の話をしっかりと聞き、コミュニケーションをするための信頼関係を築くことが大切なのです。
対立の解消へのアプローチ
具体的なアプローチの話に入りましょう。
コミュニケーションにより対立を解消していくのですが、その前に予備知識です。
相手の話の中には、抑えるべき2つのポイントがあります。
それは、前提条件とストーリーです。
前提条件とは、話を展開するための暗黙の了解となっている条件のことです。
ストーリーとは、前提条件を基に展開される話のつながりのことです。
実は対立が発生するときには、前提条件があっていない場合が多いのです。
例を出してみましょう。
仕事での対立といえば、営業部隊と開発部隊の対立がありますね。
よくある話として、次のようなものでしょうか。
(営業側)開発がいい製品を作らないから、物が売れないんだ!
(開発側)営業が頑張って売らないから、売れないんじゃないのか!
実はこれ、どちらもストーリーとしては正しいのです。
開発がいい製品を作らなければ確かに物は売れないし、営業が頑張らなければ確かに物は売れません。
しかし、それぞれの前提条件が違っています。
(営業側の前提)営業は訪問ノルマも達成したし十分頑張っている。開発は社内でおしゃべりしてるだけじゃないか!
(開発側の前提)開発は競合分析も業務効率化も十分やって、十分市場競争力があるものを作った。営業は訪問してるだけで製品の良さを説明できてるのか?
お互いが自分たちは頑張っていて、相手が頑張っていないことを前提としてしまっています。
しかも相手のストーリーは正しいのでうまく退けることができず、いつまでたっても対立が解消しないのです。
対立を解消するためにやらなければならないことは、前提条件を一致させることです。
一番良い方法は、お互いの情報をすべて開示して、どのように行動してきたか理解してもらうことです。
理想を言えば、相手に自分の仕事をしてもらって、その中で感じるであろう苦労・難しさを感じてもらうことですね。
そんなことをやっている暇はない!という場合には、『お互いは頑張っている』という前提を無条件で受け入れましょう。
そうすれば、相手のあげ足をとったりせず、どんな仕組みを作れば状況が改善されるのかという話題に入ることができます。
これによって、対立は解消されポジティブな課題検討に入れるようになります。
どうしても対立が解消されないときは
どうしても対立が解消されないときは、残念ながらもうあなたにできることはほとんどありません。
第三者に仲裁をしてもらう必要があります。
子供の喧嘩であれば学校の先生に、仕事であれば上司に仲裁をお願いします。
対立している人は、なるべく正しい情報を仲裁者にインプットします。
もし自分が説明下手であれば、代弁者を立てたりします。
もうお気づきかもしれませんが、これは日々行われている裁判と同じ方法になります。
実は対立において自分がどちらかの側についてしまっている場合は、問題を解決することが非常に難しいです。
なぜなら、自分の立場という前提条件をどうしてもそろえることができないからです。
また同じ例を出してしまいますが。。。
あなたは営業の立場にいるから、営業側を擁護する発言をしているはずだ!(その逆もしかり)
結局このような考えに凝り固まってしまった場合は、最後の手段に出るしかないのです。
対立は悪いことではないけれど
対立の解消の方法を見てみました。
重要なことは前提条件をそろえるということです。
熱くなって自分のストーリーをまくしたてる前に、もしかしてあの人はこんな前提で話してるんじゃないかなと推測してみてください。
解決の糸口が見つかるはずです。
対立は悪いことではありません。
むしろ曖昧になり、取り返しのつかない状態で炎上してしまうことのほうが問題です。
対立をうまく解決することがプロジェクトマネージャの腕の見せ所というわけです。
実はプロジェクトマネジメントにおける対立の解消はもっと奥が深いです。
なぜなら、プロジェクトには期限が設定されているからです。
今回のように落ち着いて根本解決ができるケースは、あまり無いのです。
その他の方策についてはまた後日お話ししたいと思っています。
今日お話ししたことは、プロジェクトマネジメントによらず、人生のあらゆる場面で役立ってくるはずです。
相手の考えていることを理解し、適切な対立の解消を目指しましょう。
以上、明日も冷や汗を垂らしながら対立に立ち向かうしましまでした。
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