皆さんは仕事で「メンツを潰された」経験はありますか?
- 人前で大声で叱責される
- 人前で間違いを指摘され逃げ場を無くす
思い出しただけで、腹が立つ人、辛いと思う人が結構いるのではないでしょうか?
長く会社員生活をしていると、必ず一人や二人、このような人たちと出会うものです。
言い返しても逆効果、さらに格好の餌食になってしまったりします。
恐ろしいことに、人前でメンツを潰す人は、相手の人生すら潰す危険性があります。
この記事では運悪くそのような人に出会ってしまった方に、気持ちの切り替え方法や人間関係の整理術をお伝えします。
メンツを潰してくる人の心理
メンツを潰してくる人はどのような考え方をしているのでしょうか?
まずは相手の心理を見てみましょう。
心の中で見下している
人前でメンツを潰されたときに、あなたは薄々感じ取っているかも知れません。
相手はあなたのことを見下しています。
あからさまに態度に出している人もいますが、普段は丁寧なのにいざというときにメンツを潰してくる人も、心の中であなたのことを見下しています。
非常に残念なことに、相手にとってあなたは「メンツを潰しても大丈夫な人間」として認定されてしまっています。
もちろんあなたに非はありません。相手が勝手にそのような認定をしているのです。
この状態から相手の心を変えることは非常に難しいと思ってください。
主導権を取りたい
主導権を取りたいがために、メンツを潰す人がいます。
例えば会議中、自分の意見を通したいと思ったときに、他の人の発言権を弱めようとします。
ブラック企業によくありますが、人前で叱責することで自分はお前の主導権を握っているぞと訴えかけて、無理にでも従えようとします。
つまりは、自分の思い通りにしようとして、他の人間を傷つけてしまうのです。
困ったことにこのような人は、頭の回転が速く、相手を納得させるだけの話術があります。
正論を振りかざしながらメンツを潰してくるので、言い返すこともできず防戦一方になります。
ブラック企業の社員が、精神的に削られながらもその場から逃げられない状況になる背景には、メンツを潰すことで相手を従えようとする上司が存在している場合があります。
あなたの上司はいかがでしょうか?
メンツを潰された側の痛みを分かっていない
メンツを潰してくる人の中には、純粋に相手の痛みを分かっていない人がいます。
自分の考えが正しいと信じて疑わず、相手の間違いを直すために人前で恥をかかせてあげたほうが良いとすら思っています。
このような人たちも非常に厄介です。
メンツを潰された側の痛みなど考えることは無く、自分が正しい考えに改めてあげようと傲慢な態度で接してきます。
このような人に限って、自分は会社全体のことを考えているとか、世の中のことを考えているなど広い視野を持っていることをアピールしてくるので、一見正しそうに見え周囲の人も納得させられます。
でも、人間は誰がどんな考えを持っていようが自由なのです。
その大前提を、このような人たちは理解していません。
気持ちの切り替え方法
メンツを潰してくる人の心理を見てきました。私自身も書いていて怒りがこみ上げてくるのですが、そのような人たちに対してどのように気持ちを切り替えればよいのでしょうか。
仕方ないことだと思わない
メンツを潰されたときに、真面目な人はこう思うかも知れません。
「自分がメンツを潰されるような失敗・間違いをしてしまったから仕方ない」
自省することは素晴らしいのですが、すべて自分が悪いと考えてしまうのは非常に危険です。
メンツを潰されることも含めてすべて受け止めてしまったら、どんなに精神的に強い人でも折れてしまいます。
はっきり言わせてもらうと、
「メンツを潰すという行為は悪である」
ということです。
人前で恥をかかせる必要なんてありません。
メンツを潰さずに間違いを指摘する方法なんていくらでもあります。
メンツを潰すという行為は自己満足でしか無く、良い結果などもたらしません。
たとえ具体的にあなたが何か失敗や間違いをしたとしても、「メンツを潰される理由は無い!」と毅然とした態度で臨む必要があります。
相手のことを考えるのは損
真面目で心優しい人ほど、「あの時自分はどうしたら良かったのか?」などと考えてしまうことでしょう。
メンツを潰してきた嫌な人のことなどこれっぽっちも考えたくないのに、「今度あの人にあったらどうすればメンツを潰されないか?」などと、頭の中でぐるぐる考えていたりしませんか?
相手のことを必要以上に考えることはやめましょう。
どうしても考えてしまう人は、時間を決めて3分だけ反省しましょう。
考えるべきは、「あの人にメンツを潰されないようにどうするか?」ではなく、「あの失敗・間違いを繰り返さないためにどうするか?」という建設的な内容にしてください。
3分以上は考えるだけ損です。
あなたが気が狂いそうなほど悩んでいる時間に、メンツを潰してきた相手は好きなことに没頭しています。
相手はあなたのことなど全く気にしていません。
そのような人のために、あなたの貴重な人生の時間を使わないでください。
引き算したときに心が軽くなるならパワハラ
「メンツを潰す」という行為は立派なパワハラになります。
あなたはその気になれば相手を訴えることもできます。
勇気を持って然るべきところに相談をしてください。
もし少しでも迷いがあるなら、次のようなことを考えてみましょう。
- もし明日会社に行ったときに、メンツを潰してくる人が会社にいなかったら、どんな気持ちですか?
- もし明日の会議で、メンツを潰してくる人が参加しないとしたら、どんな気持ちですか?
「心が軽くなった」と思ったあなた。
それは相手のパワハラに苦しめられている証拠です。
まずは相談をしてみましょう。
人間関係の整理術
メンツを潰すという行為は詰まるところ、人間関係の問題になります。その整理方法を見ていきましょう。
仲間を見つける
まず探すべきは仲間です。
もしメンツを潰す人が、複数人に対してその行為を行っているなら、同じような境遇の人と手を結ぶべきです。
メンツを潰す人はいかに自分が正しいかを言葉巧みに強調してきます。
1対1で戦いを挑んでも勝ち目はありません。
仲間がいれば、相手がいかに悪いかを確認し合うことができますし、励まし合うこともできます。
そして一緒に助けを求めに行動することができます。
まずは周りを冷静に見て同じ境遇の人がいないかを探しましょう。
必死に避ける
メンツを潰してくる人間は、ひとつの組織内で同時に二人の人間のメンツを潰しに行かない場合があります。
特定の一人をロックオンするということですね。
そのような場合は仲間を見つけることもできません。
しかし、そのままサンドバックになる必要はありません。
あなたはメンツを潰してくる人と接点を持たないように必死に逃げてください。
あからさまでも問題はありません。
特に日本人の悪い癖ですが、問題から逃げることは悪いことだと考えてしまいがちです。
でも、例えばナイフを振り回す人に自分から近づいていく人はいないはずです。
身を守るためには逃げることが必要なのです。
完全に離れる
最終的には、相手から完全に離れることを考えましょう。
会社であれば、転職する・辞めるということです。
相手の心を改心させることは難しいですから、相手から離れるのが一番の解決策なのです。
会社を辞める際には、しっかりと理由は伝えましょう。
気が利く人事であれば、最後の出社の日も相手と顔を合わせること無く手続きを済ませてくれるはずです。
改めて言わせていただきますが、間違っても「自分に根性がなかったから辞めることになったんだ」などと思わないようにしましょう。
あなたは「メンツを潰してくる人」の呪縛から開放されて、自由の第一歩を踏みしめるのです。
まとめ
まとめます。メンツを潰してくる人の心理は次のようなものでした。
- 心のなかで見下している
- 主導権をとりたい
- メンツを潰された側の痛みを分かっていない
メンツを潰された時の気持ちの切り替え方は次のようなものです。
- 仕方ないことだと思わない
- 相手のことを考えるのは損
- 引き算したときに心が軽くなるならパワハラ
メンツを潰してくるような人との、人間関係の整理は次のようにしましょう。
- 仲間を見つける
- 必死に避ける
- 完全に離れる
あなたはあなたの人生を生きています。
メンツを潰してくるような人に、あなたの人生の主導権を握らせてはいけません。
自由で楽しい毎日を手に入れましょう。
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