RORO船とは？モーダルシフトとの関係も解説

海上輸送は、グローバルな物流の要として重要な役割を果たしています。その中でも特に注目されているのがRORO船です。この記事では、RORO船の特徴と、環境や効率の観点から注目されるモーダルシフトとの関係について解説します。

RORO船（Roll-on/Roll-off船）は、車両を積み込んで輸送するために設計された特殊な貨物船です。「Roll-on/Roll-off」という名称は、車両が自力で船に乗り込み（Roll-on）、降りる（Roll-off）ことから由来しています。

ランプウェイ：車両が船に直接乗り込むための傾斜路が装備されています。これにより、フォークリフトやクレーンを使わずに車両の積み降ろしが可能です。
広い甲板スペース：複数の車両を収容できる広い甲板スペースがあり、車両はデッキごとに整理されています。これにより、効率的な積載と空間の有効活用が実現します。
素早い積み降ろし：車両が自力で乗り降りするため、積み降ろしが迅速に行われます。このため、港での停泊時間が短縮され、輸送スケジュールの効率化が図れます。

モーダルシフトとは、貨物輸送の手段をトラックから鉄道や船舶に変更することを指します。これは、環境負荷の低減や物流コストの削減を目指す取り組みです。RORO船は、このモーダルシフトの中で重要な役割を果たしています。

RORO船は、特に車両輸送においてトラックから船舶へのシフトを促進するための鍵となります。例えば、国内の主要港を結ぶルートでは、トラックによる長距離輸送をRORO船による海上輸送に置き換えることで、環境負荷の低減とコストの削減を実現しています。

また、ヨーロッパなどでは、港と内陸の主要都市を結ぶインフラが整備されており、RORO船を利用したモーダルシフトが進んでいます。これにより、トラック輸送の負担を軽減し、効率的な物流ネットワークが構築されています。

RORO船は、自動車やトラックを効率的に輸送するための優れた手段であり、モーダルシフトの推進において重要な役割を果たしています。環境負荷の低減、効率的な輸送、安全性の向上など、多くのメリットを提供するRORO船は、今後の物流においてますます重要な存在となるでしょう。

このような視点から、RORO船の活用とモーダルシフトの推進が、持続可能な社会の実現に向けた一歩となることを期待しています。