政次の最期に鳥肌!辞世の句の意味を考察。大河ドラマ『おんな城主直虎』

竜宮小僧の井戸 Hobby
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こんにちは、毎週大河ドラマを楽しみにしているしましまです。

 

皆さんは『おんな城主直虎』の神回「嫌われ政次の一生」を見ましたでしょうか。

はいはい、そうですか、あなたもですか。

ええ、私も感動して震えが止まりません(笑)

 

小野政次(高橋一生)がいよいよ最期を迎えてしまいました。

不運な設定に加え、高橋一生の憂いを含んだ絶妙な演技に「主人公は政次だ!」と思った回も数多ありました。

それほどに存在感の強い役だったのです。

 

名残惜しくはありますが、そんな政次の最期を振り返ってみます。

最期のセリフや、辞世の句も載せています。

ネタバレがありますので、見逃した方は土曜日の再放送を先に見てくださいね!

 

※8/28追記

8/27放送の『隠し港の龍雲丸』において、龍潭寺の僧の昊天と傑山によって辞世の句の答え合わせがありました。

しかし、この記事の解釈について、ありがたいことに多くの共感の声をいただきましたので、このまま掲載させていただきます。

後半に本編の答え合わせを掲載しています。

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前回までのあらすじ

まずは、前回までの直虎のあらすじを簡単に。

 

井伊が仕える今川の勢いが弱まり、隣国の武田・徳川から攻め込まれようとしています。

今川は本当に信頼できる家臣以外は粛清をしようと動きます。

井伊もその標的となってしまいました。

 

今川は井伊に無理難題を押し付け、家の取り潰しを謀ります。

代わりに自分の言うことを聞く、政次を城主に据えようとします。

直虎・政次はそれを察知し、とっさに機転を利かせました。

 

その策は、一時的に政次が城主となり、家が取り潰されたと見せかけ、

裏で徳川と密約を結び、徳川が今川に攻め込むタイミングで城を明け渡すというものでした。

うまくいった暁には井伊の再興が叶う予定なのでした。

 

実は以前から政次は、嫌われ者として井伊を支えてきました。

自らが家中の敵になることで家臣や民の団結を強めたり、今川に媚びを売るふりをして直虎へ先回りの情報を与えたり、

嫌われ者である立場を利用して井伊に貢献してきたのでした。

 

そんな政次を直虎は理解し、表向きは仲が悪い演技をしつつ、絶大な信頼を寄せていました。

そんな二人だからこそ、とっさながらも阿吽の呼吸で導き出せた策だったのです。

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政次の最期

徳川に城を明け渡すタイミングでやってきたのは、家康ではなく近藤でした。

以前、自分の領地に被害をもたらした龍雲丸を逃がしたとして井伊に恨みを持っている武将です。

城の明け渡しのタイミングで小野の武将を装い、自分たちに攻撃をするという狂言を行います。

 

直虎はその罠に気づき、その場で討たれそうになる政次を逃がします。

しかし、直虎は政次を逃がした罪で牢に入れられてしまいます。

近藤は政次の首を差し出せば、直虎を牢から出すと言うのでした。

 

直虎・政次以外の人間は、あの手この手で二人共を救う道を探しますが、すでに政次は覚悟を決めていました。

政次は近藤に自ら捕らえられ、引き換えに直虎を救います。

自分の命を犠牲にして恨みの連鎖を断ち切り、直虎や井伊の民百姓を救おうと考えたのです。

 

直虎は悩み考えます。

政次の言う小野の本懐とは何なのか。

自分は政次に何をしてやれるのか。

 

政次のはりつけの当日、直虎は尼としてその場に居合わせます。

政次と目を合わせ、無言のやり取りを交わします。

足軽が処刑を始めようという瞬間、直虎は駆け出し自ら槍を構えます。

 

そして、政次の胸に一突き。。。

 

(直虎)

「地獄へ落ちろ 小野但馬! 地獄へ。 ようも ようも ここまで 我を欺いてくれたな!遠江一 日の本一のひきょう者と 未来永劫 語り伝えてやるわ!」

 

(政次)

「笑止! 未来など。 もとより 女子頼りの井伊に 未来など あると思うのか! 生き抜けるなどと思うておるのか! 家老ごときに たやすく 謀られるような愚かな井伊が。 やれるものならやってみよ! 地獄の底から! 見届け・・・。」

 

その場にいた近藤にとっては、単なる憎しみの応酬ととらえたでしょう。

しかしそれは、政次を誰よりも理解する直虎の、最後の恩返しだったのです。

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政次の辞世の句を考察

ドラマの最後に、政次の辞世の句が読み上げられます。

 

白黒をつけむと君をひとり待つ 天つたふ日ぞ楽しからずや』

 

素直に解釈すると、こうなるでしょうか。

『あの世で先に待っているぞ。そして今までのように囲碁を打とうではないか。そう思えば人生の終わりも楽しいものだ。』

 

勝手ではありますが、ここからさらに深く考察してみます。

 

『白黒をつけむ』とは、囲碁を打つという言葉からの連想でしょうが、

直虎への最期のメッセージが白の碁石であったことを考えると、

当主として潔白な直虎と、汚れ役の政次を暗示しているのではないかと考えられます。

また、白黒つけたいのだという政次の意気込みから、最後まで嫌われ者として死ぬことが小野の本懐を示すものなのではないでしょうか。

 

今まで政次は、自分一人が嫌われ者になることで、井伊家を守ってきました。

その孤独な戦いを『ひとり』と表現しています。

今回も自分一人を犠牲にする覚悟であることが分かります。

 

『天つたふ(あまつたう)』は、日暮れや大空をかけるということを表します。

日暮れは自分の死を意味しますが、同時に井伊家の将来の展望を楽しみにしているのでしょう。

 

そしてもう一つ、『天』はあまと読みます。

これは尼である直虎に掛けています。

そして『つたふ』が、自分の考えが伝わることを意味するとすれば、たとえ周りが敵ばかりでも、唯一直虎だけは自分のすべてを理解してくれるはずと考えているのでしょう。

 

これらの考察を踏まえた、私の超訳をご覧ください。

『君は白、私は黒。汚れ役の私の運命は黒なのだと分かってほしい。今もひとりでその運命を待っているのだ。天(あま、転じて尼の直虎)に自分の気持ちが伝わることが何より嬉しく、大空にはばたくであろう井伊の将来が楽しみだ。』

 

こう考えると直虎の意外と思われた行動も、政次のことを一生懸命想った至上の『一手』だったんだなぁと納得できますね。

・・・自分でも書いてて泣きそうになりました。

 

※8/28追記

8/27放送の中で、政次の辞世の句について下記の会話がありました。

(昊天)

「よい歌ではないですか。あの世でゆるりと待っておるゆえ、案ずるなと。」

(傑山)

「鶴らしい」

本編における解釈は上記のようです。政次の直虎に対する気遣いも込められていたのですね。

それにしても自分の記憶を失くしてしまうほどのショックを受けた直虎。。。それほどに自分を追い込んでの行動だったのですね。

また、ほろりと来ました。。。

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政次ロス、その後の展開は?

政次の最期により、世間では『政次ロス』と騒がれているようです。

人気俳優である高橋一生ですからね。

それはもうファンの皆さんが嘆いていることでしょう。

 

しかし安心してください。

後半はいよいよ虎松が成人します!

イケメン俳優の菅田将暉の登場です。

 

成人した虎松は、『井伊直政(いいなおまさ)』となります。

むっ!”政の字”はもしや政次から!?と思う人もいるかもしれません。

史実は不明ですが、そんなロマンある設定にされるかもしれませんね。

 

井伊直政は、徳川四天王に数えられる猛将です。

真田信繁と同じ赤備え(武具を赤色で統一すること)で有名な武将でもあります。

もしかしたら、前回大河ドラマ主人公の信繁(堺雅人)の友情出演もあるかもしれません。

今回の脚本家ならやりかねない(笑)

 

菅田将暉は、KDDIのCMで鬼ちゃんで有名ですよね。

井伊直政もその勇猛ぶりに『井伊の赤鬼』なんて呼ばれていたそうです。

きっとそれを意識しての配役なのかもしれませんね。

 

数々の戦でとてつもない武功を立てた武将ですので、

きっと後半は一転して、気分がスカッとする内容になることでしょう。

これからも期待して直虎を応援していきましょう!

 



 

※2017年12月17日更新※

『直政』命名について最終回で明かされました。

「百尺竿頭進一歩(ひゃくしゃくかんとうにいっぽをすすむ)」『おんな城主直虎』名言10~最終回~

 

以上、しましまでした。

コメント

  1. […] 政次の最期に鳥肌!辞世の句の意味を考察。大河ドラマ『おんな城主直虎』 […]

  2. 匿名 より:

    いきなりすみません。和歌の勉強ってどうやってやればいいんですかね~?
    独学ですかね?面倒くせーなと思われたら、無視していただいて結構です。
    個人的には赤いイケメン、井伊直政の登場楽しみです。
    余談ですが、万千代という名前は直政がお気に入りだった家康が、自分の幼名、竹千代と似たような名前に改めさせたそうです。衆道関係があったのかは分かりませんが。

    • しましま しましま より:

      コメントありがとうございます。
      全然めんどくさくないですよ~、むしろ嬉しいです^^

      和歌については、私も偉そうなことが言えるほど知っているわけではありません。
      学校で習う季語や枕詞、掛詞ぐらいでしょうか。

      今回の大河ドラマは『ぬしの名は』とか『潰されざる者』、『嫌われ政次の一生』もそうですが、
      脚本の方は何かに掛けることが好きなようですね。
      辞世の句も何かあるだろうと深読みした結果、このような記事になりました(笑)

      勉強というよりは、人それぞれの解釈を楽しめばよいのかなと思います。
      私の解釈はむしろ、こんな政次であってほしいという願望が入っていますね。
      いろんな方の解釈を読んで、私も楽しませてもらっています。

      万千代について…そうだったんですね。勉強させていただきました。
      かなりの歴史好きとお見受けします^^
      今後の家康との絡みが楽しみですね!

  3. 匿名 より:

    こんばんは。こちらこそお返事ありがとうございます。なるほど~ 
    でもしましまさんの解釈だと、本当なんか泣けますね。
    あと今回悪役にされた近藤を井伊家はどうするのかな?っていうのもあります。一応伝わってる史実では、真逆で小野の方が悪者で、近藤は井伊にずっと仕えてたらしいので。
    やっぱり処刑とかしちゃうんですかね?分かんないけど。

    • しましま しましま より:

      また来ていただいてありがとうございます!

      近藤については、直虎にとって非常に憎たらしい人間になるのでしょうけど(もちろん私も懲らしめたいのですが笑)、この後も近藤といざこざを続けてしまうと、命を懸けて事を収めた政次の死はなんだったの!?となりそうなので、不問にするのではないかなと思います。つまり結局史実通りに戻るかと。

      ただし、井伊家が再興するまでにはまだひと悶着あるはずなので、その過程で何かあるかもしれませんね~。

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  5. のぎ より:

    今日の再放送を観て号泣後、辞世の句の解釈を読んでまた号泣。
    素敵な解釈ありがとうございます。

    • しましま しましま より:

      のぎ様

      嬉しいコメントありがとうございます^_^
      号泣しちゃいますよね〜政次の最期。

      今年の大河ドラマが始まってからずっと見てますが、今までの大河と一味違って、ものすごく心に響くんですよね。
      だけどなかなか視聴率が伸びてなくて不思議だなぁと思ってたんですが、今までの一話一話がこの時のための布石だったんじゃないかとすら思ってます。

      これからもきっと感動させてくれると思います。

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